新卒NPO職員のつぶやき。

学生時代に某塾からの内定を辞退し、教育系NPOに新卒入社。早4年目。日々駆け抜ける中での気づきを綴ります。

新卒NPO職員は3年半で何を経験し、何を学んできた?【その①】

どうも、僕です。

 

最近、組織文化や人材育成の本を意識的に読んでいます。

今回読んだのは『リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する (光文社新書)』(中原淳金井壽宏著)。

 

内容としては、内省をテーマに働く大人の学びを考察していくのですが、ビビッ!とくる言葉がありました。

 


それは簡単に要約すると「学びの順序を最適化することがマネジャーの仕事だ」ということ。

人は新卒で入社して仕事をし始めて、沢山のことを経験し、内省し、そして実践します。

本書の中では、その際、質の高い経験が大事で、その順番を体系的に整えられるのではないかとも書かれています。

そして、思ったのです。


「自分はここまでどんな経験をしてきたんだろう?」と。


今日は本書に書かれた内容に、自身の3年と少しの社会人生活を照らし合わせながら振り返ってみようと思います。

それにより新卒でNPOに参画した自分はどのように学習してきたか、そのヒントを探せればと思います。

 


正統的周辺参加

さあ、いきなり聞き慣れない言葉です。

これは例が必要かな。

本書の中でも書かれている「美容院」の話を引用します。

新米の美容師は店に配属するとシャンプーから始めます。

これには、下記のようなちゃんとした理由があるのだそうです。

①失敗してもお客さんに危険がない
②髪を洗いながら、人それぞれ髪の生え方や頭の形が違うことを理解できる
③「(整髪後の)完成した髪型」を知ることができる
④基礎となる手首の力を鍛えられる

小さな仕事ではあるけれど、必須のもので、また新人が仕事をする上で全体の活動を見渡せ、そして学習機会が埋め込まれている。
こんなようなことでしょうか。

▼「雑用」から組織の全体像を知る


僕の場合はどうだったか。

これは大きく2つあって、それは①電話取り②領収書の仕分けでした。

①電話取り
オフィスには毎日色んなところから電話がかかってきますが、これを真っ先に取るのが新人の役割。

例えば、学校の先生、寄付者(または寄付を希望してくださる方)、連携先の企業の担当者、ボランティア説明会に参加したい学生、他のNPOの方、オフィス什器のテレアポ、メディアの記者、、、などなど。

こういった電話を取っていくと、感じるわけですよね。

「この組織にはこんなに沢山の人が関わっているのか」って。

そうやって組織の全体像というか、組織という一つの「社会」の仕組みみたいなものを感じていくわけですね。

また、例えば寄付者の方の声を知ってプログラムづくりをするのと、
そうでないのとは使命感や責任感、取り組む姿勢に大きな差が出るのではないでしょうか。

だから僕は、インターンをする学生の子たちには率先して電話に出てほしいなと思っています。


②領収書の仕分け
これは助成金か何かの報告のために、経費精算の一部をお手伝いしたものです。
100枚近くある領収書を交通費、文具費、書籍費などの様々な分野に仕分けるのです。

まあ、傍から見れば雑用ですよね。

ただ、これをあなどってはいけないのです。

そうやって仕分けていると、組織が何にお金を使っているか何となく感じられるのです。


僕はこの2つを通して、組織の全体像を感じることができました。

新人の時に大事なのはこの「感じる」という感覚ではないでしょうか。

詳細が正しいかどうかは置いておいて、それを感じることによって目先の業務に意味付けができるようになること。

それが大事なんだと思います。

そして、業務を進めるうちにもしそれが正しいかどうか気になったら、聴きに行く。

それによって正しい知識も得られる。

そんな経験と学習をこの2つを中心に得たんだと思います。


さて、今日はここまで。

次回のテーマは「外部の人たちに出会って新人の僕は何を学習したか」です。

お楽しみに。